環境教育は未来の実践者を育てる

私たちは、環境問題の解決は、技術や制度だけで成し遂げられるものではないと考えています。
本当に社会を変えるのは、課題を自分のこととして受け止め、未来に対して責任ある行動を選び取る人の存在です。だからこそグリーンベネフィットは、森林資源の活用、資源循環、地域再生と並んで、人材育成と環境教育を事業の中核に据えています。実際に当社の事業紹介でも、人材育成の柱としてFEE(国際環境教育基金)連携が位置づけられています。

私たちが北欧の環境教育に学ぶべきだと考えるのは、それが単なる自然体験や知識教育にとどまらないからです。FEE Japanが紹介するLEAFは、1983年に北欧で原型が開発された森林環境教育プログラムであり、子どもたちの環境意識の向上と、未来に対して責任を持つ判断力を育むことを重視しています。そこには、「教え込む教育」ではなく、子どもたちの主体性を引き出し、自ら考え、関わり、行動する力を育てる思想があります。

日本でも、木育や森林体験など、自然に親しむ学びは各地で展開されています。しかし私たちは、それだけでは十分ではないと考えています。自然に触れて楽しかった、森が気持ちよかった、という感覚は大切です。けれど、それだけで終わる学びは、未来を変える力にはなりにくい。いま必要なのは、森林、資源、気候変動、地域衰退といった現実の課題を、子どもたちが年齢に応じて理解し、自ら問いを持ち、社会との関係の中で考えられるよう導くことです。環境教育とは、自然を好きにさせるための活動ではなく、未来の課題に向き合う当事者を育てる営みであるべきだと私たちは考えています。

その重要性は、すでに社会の価値観の変化として表れています。スウェーデンでは、30歳未満の70%が、就職先を選ぶ際に、その企業が気候変動にどのような影響を与えているかを重要な判断基準としていると報告されています。これは単なる流行ではありません。企業の存在意義や社会的責任を、若い世代が自分の人生選択の基準に組み込み始めているということです。こうした価値観の背景には、社会全体の気候意識に加え、幼少期から積み重ねられてきた環境教育の蓄積があると、私たちは捉えています。

大人が課題を曖昧にせず、現実をきちんと伝えること。
そのうえで、次世代が自ら考え、選び、挑戦できるようにすること。
それが、私たちの考える環境教育です。

グリーンベネフィットが目指しているのは、森林を守ることだけではありません。森林を資源として正しく活かし、循環させ、社会へ還元し、その価値を次の世代へ手渡していくことです。そのためには、事業をつくることと同じくらい、未来の担い手を育てることが重要です。環境課題を次世代に先送りするのではなく、次世代がその解決に挑戦できる土台をつくること。私たちは、それこそが企業の責任であり、持続可能な社会を支える最も根源的な投資であると考えています。

環境教育は、未来のための周辺活動ではありません。
それは、未来そのものを形づくる基盤です。
私たちは、森の恩恵を社会へ活かし、社会の責任を森へ還元する循環をつくると同時に、その循環を次代へ受け継ぐ人を育てる企業でありたいと考えています。

タイトルとURLをコピーしました